吉川 康之

埼玉県川越市在住の平凡なサラリーマン。

エリアおよび湖のスプーニングによるトラウトフィッシングをこよなく愛する。



《 夏のハイランドレイク ふたたび 2011  〜 9月初旬 中禅寺湖 〜 》


 この日はスミス・スタッフのお二方に同行させて頂いての釣行です。話によると なにやら来年に向けた取り組みの一環(準備作業)としてどうしても この湖を訪れる必要があったということです。
 『春先ならまだしも 何で暑い最中のこの時期に!?』と最初聞いた時には驚きましたが、話の内容から ものづくりに対する熱い想いが伝わってきます。そういう無茶なこと 実は私も嫌いではありません! 当日は見学も兼ねてご一緒させて頂きました。

 前回、私が中禅寺湖に訪れたのは8月中のこと。それは表層水温が一年のうちで最も高くなる時期での釣行でしたが、やはり高水温(23℃)による影響でしょうか、釣れるサイズが小型ばかりとなってしまったため、しばらく釣行を見送っていたと言った具合でした。
 そしてそれから3週間が経過したこの日、表層水温は19℃(朝一)とほぼ例年通りの良い感じの水温にまで下がっていました。目の前には沢山のトローリング船の姿を確認する事が出来ます。しかもにわかに船上がホンマス?の釣果で賑わっている様子。これはもしかすると良い日に当たったのかも知れない! 大きな期待感を胸に山側での釣りを開始しました。


 しばらくの間、チェリーブラッドLL70Sを使って表層域を探りますが、魚っ気がまったく感じられません。昨年はこんな時期でもそれなりの反応はあったのですが、今年はなぜかあたりません。

 そんな中、目の前を行き交うトローリング船から8色や10色など、けっこうな深さからアタリがあるとの会話が聞こえてきました。それならばと言う事で、ここでルアーをトラウティンサージャー8cmへと変更、中層域を中心に表層から順番に魚の反応を探って行きますが、残念ながらこちらにも反応はありませんでした。

 こんな感じでひとり周囲の情報に振り回されていた私でしたが、スミス・スタッフの○城さん こんな私を尻目にいつの間にか釣果を上げていました。魚種はレイクトラウト、湖底付近をヘブン13gの定番カラー(GPP)で探っていたところ直ぐに反応がかえってきたとの事です。この湖での経験は私の方がずっと長いのに、毎回やられっぱなしでほんと悔しい限りです(笑)。

来年に向けた取り組みの最中のお二人
果たして手応えはあったのでしょうか

 この釣果を機に、私も同じくヘブン16gを使っての釣りに変更しました。基本的な探り方はフリーフォールでボトムをとった後は、湖底 或いは 中層域付近をリフト&フォールで丁寧に探ると言ったごく普通のものでした。但し根掛かりを避けるため 最初の一回目以外はルアーをフォールさせても再び湖底を取り直す事はせず、着底前にはリフト(ロッドでのシャクリ上げ、或いはロッド位置固定でのリーリングなど)してしまう様にしています。もちろん根掛かりリスクの高いブレイク手前のカケアガリに対しては探ることは一切せず、早巻きして一気にルアーを回収するようにしました。

 そしてほどなく私にも魚からの反応がかえってきました。魚種はやはりレイクトラウト。サイズは前回訪れた際に、しばらく釣行は見送ろうと決意させたものと同じ小型のレイクトラウトでした。『(期待してたんだけれど)まだ状況は変わっていないのか。。。』
 禁漁まで残された日数はあと僅かなだけに、今年はもうビッグトラウトとの出会いは叶わないだろう。。。そう思った瞬間でした。


 バラシなども含めて、その後も誰かしらのロッドが曲がりましたが、釣れてくるのは相変わらずの小型ばかりでした。そしてそんな半ば諦めムードが漂うなか、話しながら釣りをしていた○城さんのロッドが何ものかを捕えました。
 『HEY、HIT!』 ロッドの曲がり具合からして、これまでのサイズより大きいことは誰の目にも明らかでした。相手はレイクトラウト59cm! とても体高がありでっぷりとした個体であったため、そのサイズ以上にとても大きく感じられた一匹でした。

 そうそう、これこそ私が待ち望んでいたサイズです! 例年ならばこれでもまだ物足りないサイズと言わねばなりませんが、今までの状況を考えたら十分に嬉しい一匹です。(9月に入ってからの)水温低下により、もしかすると大型が岸寄り出来るようになってきたのかも知れません! 私にとってこの○城さんの釣果は それを期待させるに十分な大変価値のある一匹でした。


レイクトラウト 59cm
(○城さんの釣果。ヘブン13gにて)

この釣果を機に、大物への期待が
ぐっと現実味を帯びてきました。


 そしてその翌週(山側別ポイントにて)。この日はもちろん、大型が岸寄りしている事を期待しての釣行でした。そしてこの期待を後押しするかのように朝一の表層水温は18℃と前回よりさらに1℃下がっていました。湖流も程よく効いていて釣れそうな気配が漂っています。湖尻から昇る朝日を合図に今シーズン最後となる中禅寺湖の釣りを開始しました。

 ワカサギの稚魚でしょうか、2〜3cm程の小さな個体が何百匹という群れになって餌を啄みながら水面を行ったり来たりを繰り返しています。そしていつもの様にこの光景に見入っていると、突然 群れの後方から大きな黒い影が現れ、私のすぐ目の前を悠然と泳ぎ去って行きました。『えっ!。。。』 突然のあまりの出来事に息をするのも忘れてしまいます。


今日も釣れると良いのですが
 相手は明らかにレインボートラウト! 彼の背後にあった岩や倒木などと比較してもサイズは優に70cmはあろうかと言う巨大なレインボーでした。この様な光景 静かにウェーディングしているとしばしば目にする事が出来ます。ですがそれはせいぜい7月初旬くらい迄のこと。この時期にここまで大きなトラウトを目撃したのは今回が初めてでした。さすが高水温に強いレインボートラウトと言ったところでしょう。この個体、この後何度か行き来を繰り返した後に群れを追って深みへと姿を消して行きました。

 『凄かった!』 こんな光景に出会えるのも水辺に長く立つ釣り人ならではのもの。魚を釣るのが好きで、見るのも好きな私にとって、それはまさに垂涎ものの出来事でした。

 こんな光景も来年までしばらく見収め。それを思うとなんだか寂しくなってきてしまいます。秋を感じさせる高い空を仰ぎながらそんな感慨に浸っていると、この日最初となる魚信がやって来ました。

 逆光の中、あがってきた魚はレイクトラウト(74cm)。ヘブン16gを使った中層域でのリフト&フォールの後、駆け上がりに沿ってリトリーブしている最中でのアタリでした。決して油断出来ない、こんな魚とのやり取りは本当に久しぶりのこと。夏でも諦めずにこの湖にやって来ていて良かったと心の底から思えました。

夏のレイクトラウト 74cm
(ヘブン16g GPPカラーにて)


 そしてこの日はこれだけでは終わりませんでした。そのあまりに出来すぎな状況に、この後自分はどうにかなってしまうのではないかと、本当に不安に駆られる程でした。

 時刻はam9:30少し前。大遠投したトラウティンサージャー8cmで底をとり、リフト&フォールで2〜3回誘った後でのテンションフォールで相手は喰ってきました。それはまさにこの時期(夏)ならではと言ったとても明確なアタリで、私のテンションを一気に上げました。ロッド:ラグレスボロン(TLB-83DT)が目の前の手元近くから曲がっています。さらにドラグも鳴り止みません。『これはちょっとマズイかも。。。』
 先程の個体が常に全体重を下に下に向けて抵抗するタイプであったのに対して、この個体は常に横に横に向かって走り抵抗を続けるタイプの魚でした。その引きたるや先程の個体を遙かにしのぐとても強烈なもの。ちょっとでも気を抜こうものなら、直ぐに根に潜られてしまうのではないかとほんと気が気でありませんでした。一進一退のやり取りがしばらく続きました。

 『やったぁ−!』 相手はレイクトラウト(75cm)。残り10m程となった時に、(存在は知っていた)ブレイク手前の水中倒木に巻かれてしまい、一時は完全にラインテンションを失った場面もありました。ですが強い願いが通じたのでしょう! 魚自らがそこから抜け出し、なんとか取り込みに成功する事が出来ました。枝に擦れてショックリーダー(フロロ)はザラザラでした。リーダーがあともう少し短かったらと思うとほんとぞっとします。

 極度の緊張から解き放たれたためか 手の震えが止まりません。それにしてもなんと言う引きでしょうか。この引きなら間違いなく80を超える個体だと確信していたのですが、思いのほか伸びませんでした。以前、レイクトラウトの70cm台と80cm台の引きはまるっきり別物といった話を聞いた事があります。いったいそれはどれ程のものなのか!?  未だ生々しいやり取りの感触が残るなか、この事を想像して再び鼓動が早まりました。


レイクトラウト 75cm
(トラウティンサージャー8cm レーザーパールにて)

80オーバーへの夢が広がります


当日はこんな思い掛けない魚も!
(メタルジグ16gにて)

あまりに出来すぎな状況に、なんだか怖くなってしまいました。


こんな景色もしばらく見納め。
なんだか寂しくなってきてしまいます。

今シーズンも沢山の思い出をありがとう


● 使用タックル

<タックル@>

ロッド TLB-83DT ラグレスボロン (SMITH)
リール 10 CERTATE 2500 (DAIWA)
ライン FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO−VIS GREEN (BERKLEY)
リーダー TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS)
スナップ クイック ロック スナップ #2 (SMITH)
ルアー トラウティンサージャー 8cm (SMITH)
ヘブン 16g (SMITH)
バッハスペシャル・ジャパンバージョン 18g (SMITH)
メタルジグ 16g
フック シュアーフック トラウティンサージャー用 Wトラウトタテアイ7G (SMITH)
スプーン用 Wトラウト8G (SMITH)

<タックルA>

ロッド TRBX−SS78M  インターボロンX  (SMITH)
リール 10 CERTATE 2500 (DAIWA)
ライン FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO−VIS GREEN (BERKLEY)
リーダー TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 6lb (MORRIS)
ルアー チェリーブラッド LL70S 7.7g (SMITH)

<タックルB>

ロッド TRBX−SS83SD  インターボロンX  (SMITH)
リール CERTATE 2500 (DAIWA)
ライン FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO−VIS GREEN (BERKLEY)
リーダー TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS)
スナップ クイック ロック スナップ #2 (SMITH)
ルアー バッハスペシャル・ジャパンバージョン 18g (SMITH)
ヘブン 16g (SMITH)
フック シュアーフック Wトラウト8G (SMITH)



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