冨安 隆徳

愛知県豊川市在住。ルアーで四季折々の魚を求め釣り歩く、アウトドアが大好きなサラリーマン。

主なターゲットは、九頭龍川の桜鱒、天竜川水系遠山川のアマゴ・イワナ等。


《 遠山川釣行記3 》


■ 北又沢釣行計画

 梅雨明け水位が安定すると猛暑が日本列島を襲った。渓流釣り師にとっては厳しいシーズンの到来ではあるが、暫くは減水の心配のないことがなによりの救いであろう。今回はこれまで濁りで躊躇していた北又沢に入れそうだ。インターボロンXX60MTに7cm前後のミノー、ディープダイバー、スプーンなど源流用のルアーをベストに詰め込み、イワナを狙うことにした。


■ 8月7日 11時 北又沢入渓
 北又沢は、しらびそ高原の下を流れる遠山川の最大規模の支流である。幾つもの堰堤で分断された現在の流れは、小規模渓流といった趣だが、河原に堆積する大量の土砂や流木から、この沢の水量と谷の奥深さを感じ取ることができる。

 現在第2堰堤は土砂で埋まり、釣り人は2km程の広大な河原を抜け、沢の核心部へ入ることとなる。周囲の風景を眺めながら、渓魚との出会いに思いを馳せながら歩くのもこの釣りの楽しみの一つである。

北又沢第2堰堤上流


■ 最初の魚

 沢の様子を見るため結んだハンドメイドミノー7cmで、瀬を流し横切らせると魚がヒット。流れの中で反応したので、アマゴだろうと寄せるとイワナであった。

 このエリアは混生域のためどちらも期待できるのだが、この時期はイワナの場合が多い。昼からの釣行のため贅沢は言えないが、アマゴのポイントではアマゴを釣りたいものだ。ただ魚の顔を見ることができ少し安心した。


■ 綺麗な魚との出会い

 沢を遡ると、フラットで直線的な流れが連続し、大小の岩や、淵、瀬で構成されていた1年前の北又沢の面影は全く見られない。魚はどこ?といった状況である。流れ込む小さな支流も、堆積した土砂の影響でうまく合流できず、淵やトロ場といった変化も見られない。

 そんな中でも岩盤に流れが当たり、見落としそうな小さなヨレにミノーを通すと、小さなアマゴが反応してくれた。きれいだ。20cmにもならない小型だが、美しい天然アマゴだった。

 朝の苦手な私は、先行者の竿抜けポイントを攻めることで結果を出してきた。またそこで獲った魚が思いもかけず美しい個体であったなら。魚を獲るまでの過程を大切にする釣り人なら、この気持ちがわかるはず。早速写真を撮り、優しくリリースすると元気よく上流に戻っていった。「ありがとう。大きくなれよ。」


■ 期待のエリアに

 第2堰堤から4km程釣り上がったであろうか。大きな岩や淵が連続するエリアにやってきた。深い森の中で、朽ちた木々や岩は苔むし、いかにもといった渓相である。先行者の足跡は、もはやそこには無く、期待は高まる。

 パニッシュ70Fのグリーンゴールドに替え、大型のイワナに狙いを絞る。背中のグリーンは水中でもルアーを認識しやすく、狙ったポイントでヒラを打たせ誘うことが出来るためお気に入りのカラー。

 ここから暫くは教科書どおりのポイントで、当然のようにイワナがこのルアーにアタックしてきた。場荒れした淵では、ピュア5gアワビカラーでボトム付近をトレースすると、淵の底から黒い影が後ろから付いてきてスプーンにじゃれつく。残念ながらヒットには至らなかったが、ルアーローテーションとレンジを変えることの大切さを認識させられた瞬間であった。


■ 尺ヤマトイワナ

 このエリアに入ってから、パニッシュ70F、DDパニッシュ65Fに気持ち良いほどイワナが反応し、楽しい時間を過ごすことができた。

 そこでルアーを再びハンドメイドミノーに替え、瀬の小さな落ち込みと岩盤の変化が作り出す小さな淀みをタイトに流すと、なにかがルアーをチェイスしてきた。再度上流からナチュラルドリフトさせ、沈み石の横でアクションを加えると、再びルアーを襲ってきた。

 少しいいかも?そう思いながら慎重に岸に寄せる。少し鼻先が曲がり、腹が黄色く、オレンジ色の斑点が綺麗なヤマトイワナがベリーのフックをガッチリくわえていた。やった。尺だ!今回の目標であった、北又沢の尺イワナを手にすることができた。大きな目と素朴な風貌は、いつみても癒されるのだが、それが1年ぶりとなればなおさらだ。早速写真を撮り手早くリリースした。


結局この後、数尾のイワナをキャッチし、さらに上流の堰堤を目指したが、土砂で十分な水量がなくこちらは不発であった。そこから延々1時間半、森林鉄道跡を通りながら下流を目指し、車に着いたのは午後7時。疲労感はあるものの、十分北又沢を堪能できた初日であった。


■ 翌日不発

 この日麓の和田で野営し、翌日良型アマゴを求め下流の本流域に再び入った。しかし先行者がいたためか反応はほとんどなく、数尾のイワナをパニッシュで出すのがやっとであった。厳しい・・・・。


■ 今後の遠山川

 これから高水温と若干の減水により、渓魚の活性はベストとは言えない状況が多くなる。

 しかし陸生昆虫を意識した大型のイワナが、白泡の下からアタックしてくるのも夏ならでは。ジェイドMDやDDパニッシュなど水噛みのいいダイビング系で、水温の安定した早い流れや大岩裏をステイさせるなど、夏イワナと戯れては?都会の喧騒を離れ、涼しい源流釣行は今がチャンス!


● 使用タックル

ロッド SMITH inter BORON XX IBXX−60MT
リール DAIWA LUVIUS−2000
ライン サンヨ−ナイロン アプロードFX 4lb
ルアー SMITH Panish−70F DD−Panish−65F PURE-5アワビ  JADEーMD
ハンドメイドミノー70F 70SS 65F



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