吉川 康之

埼玉県川越市在住の平凡なサラリーマン。

エリアおよび湖のスプーニングによるトラウトフィッシングをこよなく愛する。



《 夏のハイランドレイク ふたたび  〜2009.7月中旬 中禅寺湖〜 》


 毎年楽しみにしている春蝉パターンの釣り、今年は結局行けずじまいでシーズン終了を迎えてしまいました。7月を迎えた今、なんかこうやり残した感が大きく募ってきます。
“ああ〜っ、綺麗なブラウン釣りたかったなぁ!”
今回、私はこのやり残したモヤモヤ感を少しでも払い去ろうと、梅雨明け間もない7月のハイランドレイクにふたたび出掛けてきました。


 “これならまだいけるでしょ!!”
たしかつい先日、関東地方にも梅雨明け宣言が出されたばかりであると記憶しているのですが、嬉しいことに ここ中禅寺湖では、今日も朝から雨が断続的に降り続いています。3連休の初日にあたるこの日、日本を代表する観光地である“奥日光”で、雨降りを喜んでいる人間は、釣り人ぐらいのものでしょう。

 当初の予定では、前回(2週間前)の釣行で、今シーズンの釣りはこれで終いと考えていたのですが、ここ最近続いているこの戻り梅雨による悪天候の影響で、私の気分はすっかりと梅雨明け前の状態へと戻ってしまっていました。


つい先日、梅雨は明けた筈なのですが...

朝から雨が降り続きます


 この日向かった場所は前回と同じ、山側のよく見知っているポイント。1軍ルアーの数も残りあと僅か、根掛かりによるロストは絶対に避けたいという今の状況では、湖底の状態をよく知ったこのポイント選択はとても自然ななりゆきでした。そして何より、まずまずの釣果も得られていますしね!

 AM4:00、湖岸線に立ち湖を見渡すと、そこには“ふね、フネ、船!”、ライトを灯したヒメトロ船(?)の船団が目の前を埋め尽くしていました。遠く八丁方面に目をやると、あちらにも船団が形成されている様子です。これだけ多くの船で賑わった中禅寺湖、初めて見たような気がします。
※ 後日分かった事ですが、この日から3日間に渡って 毎年恒例 スポニチ&東レ主催の釣り大会(トローリング)が行われていたようです。どうりでボートの数が多い訳です。湖面のあちこちでヒットを知らせる鈴の音が聞こえる事から、この近辺に魚が廻ってきている事が伺えました。


 朝一の気温17℃、表層水温は19℃! 夏とはいえ早朝は半袖では寒すぎます。フリースとレインジャケットを着込んで、やっと身体の震えがおさまりました。

 当日は湖面のあちらこちらで頻繁にライズを確認することが出来ました。でもおそらくその正体はウグイか鱒稚魚のもの。手始めに表層を5、6投探った後は、ルアーのウエイトをアップ、早々にボトムレンジの釣りに切り替えました。

 “おっ!”
釣り開始から凡そ2時間が経過した AM6:00過ぎのこと、ようやくこの日最初となる魚信がラインに表れました。相手はレイクトラウト(63cm)、まさに青年といった元気盛りの個体でした。

 この個体、ランディングの最中、何かを吐き出していました。原型をほぼ留めていたそれは、体長およそ3cm程のスカルピン、カジカの仲間でした。
 今の季節、スカルピンは湖岸線の至る所で大量に目にする事が出来ます。まさに中禅寺湖を代表する住人と言ってもよい存在でしょう。このレイク、その大きな図体と厳つい顔つきに似合わず、こんな小さな魚を捕食してお腹を満たしていたようです。


着底後の1stアクション(ショートジャーク)
で喰らいついたレイクトラウト

こんな近くまで接近を許すようじゃ、そりゃ喰われるわ!

 それから間もなく、この日2回目となる魚信が竿先に伝わってきました。ボトムトレースの後半、かなり手前でのヒットでした。魚種はレイクトラウト(54cm)、未だ幼さ残る顔つきの個体でした。


この日、2匹目となるレイクトラウト(ヘブン16gにて)

未だ幼さの残る顔つきをしています

 夏のこの時期、レイクトラウトのヒットレンジはまちまちでした。 岸から60m沖合いの水深25m前後のボトムで当たる事もあれば、岸から10m程先の水深5、6mの浅場でヒットする事もありました。

 水深5、6mといったら、表層水温とほぼ変わらぬ水温です。さすがにこのケースの場合、レイクトラウトは初めからこんなシャローレンジで生活していたとはとても思えません。恐らく、水温が低い深場からルアーを追ってやって来たら、ついこんな浅場まで来てしまったというところではないでしょうか。ですが仮にそうであったとしても、特に冷水を好むと言われるレイクトラウトにしてみれば、この行動 リスクを伴ったかなり思いきった行動である筈です。でも生きてくためには何かを食べなければならない。まさに、背に腹は替えられないといったギリギリのところでの行動であった事が想像されます。


 そしてAM7:30、さっきまであれだけいたヒメトロ船も残りはもうあと僅か、湖面がようやく静けさを取り戻したという時に3匹目がやってきました。リーリングの途中、ボトムを取り直そうとルアーをフォールさせている最中でのバイトでした。この時、ラインにはこれ以上ないだろうというくらいの明確な変化が表れていました。
“最高の決まり方だね!”
 このラインの変化に自身が気づき、すかさずアワセを入れ、これがばっちりと決まる! さらにこれが、およそ60m沖合いの水深20m以深にいる魚に対して決まったというのだから、その嬉しさといったら表現する言葉が見つかりません。この時の記憶だけで 大ジョッキ3杯はいける筈です!

 “ジイイィィィーッ!!”ドラグがしばらく鳴り止みません。針先まで残りあと10mくらいになって、相手が一気に動きを荒げます。
“くうぅ〜っ!!” (*´∇`*)
 手前にあった水中倒木の枝にラインが擦っており、そんなことしている気持ちの余裕などまったくない筈なのですが、ロッドのしなり具合を眺めて、しばらく悦に入っていました。
“この魚はぜったいにキャッチ出来る!”
 釣り人ならばおそらく誰でも一度は経験した事があるであろう、何の根拠もないこの自信!この時の私がまさに感じていたものでした。

『ふう〜っ!』
 やっとラインが枝から開放されました。やり取りは恐らく10分程度かかっていたと思われます。
『よっしゃーっ! ありがとう!!』
 あがってきた魚はレイクトラウト(70cm)! この湖の頂点に立つ者にふさわしい王者の風格漂う立派な体型の持ち主でした。


夏のレイクトラウト(70cm)(バッハスペシャル・
ジャパンバージョン18gにて)

明らかにカジカとは違う何かで、
お腹を満たしているようです


その独特の魚体(模様)は、爬虫類を彷彿とさせます

この大きな尾鰭!引きが強烈な訳です

 今回のこの釣果、使用しているルアー(フック)、ライン、リール、そしてロッド これらのどれかひとつにでもその性能が欠けるような物があれば、今回の様なフッキング、さらにその後のランディング迄には至っていなかったと思います。絶対的な信頼をよせて使い続ける事の出来る道具に出会えたこと、釣り人にとってこれ以上の喜びはないですよね!


<追記>

 この日の釣果に気を良くし、翌日(AM4:00〜9:00迄の5時間の実釣)も同じポイントに向かいました。
 ですが、この日はお決まりの如く、魚のキャッチはおろか、たった一度のバイトすら得ることは出来ませんでした。いつもの中禅寺湖に逆戻りです!目の前の男体山に『調子にのるな!』と言われたようでした。


前日とは一転、朝から夏空が広がっていました

もうすっかり夏です!


● 使用タックル

ロッド TRBX−SS83SD (SMITH)
リール CERTATE 2500 (DAIWA)
ライン FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY)
リーダー TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS)
ルアー BUCH SPESIAL JAPAN VERSION 18g (SMITH)
HEAVEN 16g (SMITH)
リップレスシンキングミノー 8cm
フック シュアーフック Wトラウト9G、Wトラウトタテアイ6G&7G (SMITH)



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