成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 奈良県天川村山上川(洞川)釣行 》


 ゴールデンウィークあけの5月9日、地元奈良県の天川の支流である山上川、通称洞川へ行って来ました。この川は天川右岸に流れ込む支流で、合流からしばらくは「みたらい渓谷」と呼ばれる景勝地で、四季を通じて観光客が絶えません。今回の釣行はその「みたらい渓谷」を避け上流を目指します。現地へは国道306号線を使って天川村をめざし、川合の交差点を左折してからは洞川温泉の道標を目印に車を走らせます。


 九十九折の道からトンネルを抜けた所にある観光用駐車場に車を停めます。時間は午前6時前。身支度を整えていると、すぐ傍の梢から日本三鳴鳥の代表である「オオルリ」の美しいさえずりが私を迎えてくれます。しかし早朝の清々しさに浸る暇もなく、さっそく予定の入渓場所へ。

 駐車場の100mほど先に堰堤があり、その下流側から実釣を開始しました。付近は大岩の作り出す山岳渓流の雰囲気で、落込みや小さなブッツケが連続する魅力的な渓相です。しかしその各ポイントをD-コンタクトで探ってみますが、全く反応がありません。

 すぐに堰堤下のプールへ到着。そこでは各種ミノー・スプーンを使い探ってみましたが、ここも全く無反応。ゴールデン・ウィークで場荒れしたのかもしれません。以前には大雨の直後に40cmを超えネイティブ化したニジマスをヒットさせてこともある場所なのですが、この日は残念ながら空振りでした。


 その堰堤をあきらめ、左岸沿いの踏み跡を堰堤上部に上がると、しばらくはチャラ瀬が続きます。試しにチャラ瀬にD-コンタクト赤金をアップクロスにキャストにしてみるとすぐに反応があったのですが、3本連続でランディングまでにすべてオートリリース。
 実はこの日はシングルバーブレスフックを本格的に実釣に取り入れてみようと、フックを替えてあるのですが、どうもそれが原因のようです。

 あまりに連続するバラシが悔しく、テールフックを小型のトリプルフックに替えてみたところすぐにヒット。20cmほどのアマゴでした。その後は同じチャラ瀬を釣り上りながら、D-コンタクト赤金をアップクロスにキャスト。流れを刻むように探っていくと同サイズのアマゴが連続してヒット。

 それまでの反応の悪さを考えると、多くのアングラーに攻められたアマゴが本来の場所でないところへ逃げ込んでいたようです。ただ、思わぬ場所での連続ヒットに一抹の不安を覚えます。


 その後は、浅い瀬と大岩の落込み・プールが交互に現れる渓相なのですが、落込みや岩陰などをD-コンタクト・D-ダイレクトを使い分けながらじっくり探ってみても、なかなか反応が得られません。通常なら魚が飛び出してきそうな場所での反応の悪さに気持ちは焦るばかり。時よりチェイスがあっても、ヒットしそうなチェイスではなく、2回3回と追ってくることもありません。

 その原因を色々と考えてみると、ゴールデンウィークの場荒れと一時的な水温低下が考えられます。途中行き会ったこの川によく来るというフライマンの話でも、「いつもよりかなり反応が悪い」との事。しばらくは我慢の釣りが続くことを覚悟しながら釣り上ります。

 途中、2箇所ほど高巻きを強いられる場所もありましたが、上流に行くにしたがって、少しずつ魚の反応が良くなってきました。従来なら反応が悪くなる時間帯になっての反応の良さに、何とかバーブレスシングルフックでの釣果をものにしようと、数種類のフックを試してみるのですが、なかなかうまくフッキングさせられず、フッキングしてもすぐにバレてしまいガッカリ。


 そうしながら、上流の禁漁区まであと500mほどの付近まできました。この付近からは平瀬・チャラ瀬が続きます。さすがに魚の顔を見たいので、D-コンタクトヤマメカラーのテールフックをトリプルフックにチェンジ。チャラ瀬をクロスキャストで刻みながら探っていくと、沈み石の後側付近でヒット。いつものアマゴとは違う感触を楽しめたのは20cmほどのイワナです。

 後で漁協に確認したところでは、この川では近年はイワナの放流は行われていないため、昔に放流されて世代交代したものではないかとのことでした。この場所では、同じ沈み石周りで計3匹のイワナがヒット。竿抜けポイントに溜まっていたのでしょう。

 その後、最終的に洞川温泉の禁漁区(赤い橋が目印)手前まで釣り上り、最後は30cm弱のニジマスがヒットしたところで終了としました。

 この川は一部道路から離れているところもありますが、ハイキング用の遊歩道があるので、それを利用すれば入退渓はできます。ただし、2箇所ほど高巻きを強いられる場所がありますから、注意して欲しいと思います。


● 使用タックル

ロッド TRBX-56MT
リール S社2500番
ライン Y社4LB
ヒットルアー D-コンタクト 赤金・ヤマメ



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