池谷 成就

ルアーでのキャスティング、レイクトローリングを中心としたビッグトラウト狙いのエキスパート。 「かわせみ倶楽部」主宰。


《 秋に入れば秋に従う 》


 熱く高い夏から一気に雨だらけの晩夏へと移り変わった季節は渓流ルアーフィッシングも例外なく秋のパターンへと変貌を遂げる。季節の移り変りが遅い早いはその年によってかわるものの、私の場合この秋パターンへの大きな変化は気温と水温の関係を感じ取りルアーへのアクションのパターン移行が必要だと思っている。

 暑い夏の早朝はアップストリームキャストでのテンポは小気味良い遡行を可能にしてくれるが、お盆を過ぎる頃には平均気温は涼しく感じる。特に湧き水の多い渓流の上流部では年間を通しての水温は平均的で大きな差異が少ない。しかし渓魚達にとってはこのような渓流こそが気温変化への対応は早く、ぐっと冷え込む初秋ではあんなに陽気だった魚達は何処へ行ってしまったのだろうと思えるほどだ。また夏を越した魚は一気にルアーを見破る力も備わってくる。


 産卵を約一ヵ月後に控えた親魚にいたってはとても神経質で、口を大きく開かずまるで突付いているように感じるアタリも多い。しかし、アタリの出方は早いものの反応は鈍く慎重で、相反するアタリが多くバラシも多くなってしまうこともある。

 朝方と昼間の気温差が大きい初秋の渓流では夏パターンとこの秋パターンが同居することもあるので、秋の渓流釣りは難しいと言われる所以なのだろう。


 この日の釣行は今年に入って二回目の小噴火を起こした浅間山山麓からの渓流。天候は雨、気温14℃水温13℃水況やや濁りと初夏ならば絶好の条件といったところだが、典型的な秋パターンのルアーフィッシングとなってしまった。
 と言うのも実はいつのまにか雨の中での釣りが大嫌いになってしまった年齢になってしまったが、Dコンタクト開発者の平本ボスから恐怖の電話。

 「寒いのですよこっちは!」「雨ザーザー降ってるんですよ!」「さっき見てきたのですから。濁っていますよ!きっと・・。」「山も噴火しているし!!」

 いろいろな言い訳と御託を並べるものの「Dコン秋試してよ。」この言葉には弱い。

 自身渓流ではスプーンを使わなくなったDコン開発のきっかけとなった、と自分自身ではいまでも信じている、「ジグみたいなミノー。やや幅広でアピールのでかいやつ。手にぶるぶる伝わるリーリング感触。」8年ほど前の利根川惨敗の日があったからで、「インターボロンシリーズだって・・・。」

 思えば若いころは雹(ひょう)だろうが雨だろうが雪だろうが何が降っても渓流にいた。めったに出会えない火山灰の降り積もった渓流も釣った。一度レイクトローリングに行けば14時間はボートに乗ったまま闇雲に釣りをしていた。「とにかくルアーが水に浸かっていたじゃあないか。」そう自分に言い聞かせてのしぶしぶ夕方2時間限定渓流釣行となった次第。


 ダウンストリームキャストの後、ロッド一本分ほどの遅めのリフト&フォール。ラインスラッグをリーリング。繰り返す。

 最初に釣れたのがまあまあのイワナ。やっぱり秋パターンに秋Dコンは強かった。

 今年の群馬の渓流釣りも残すところ2週間弱。壕に入れば壕に従う。秋に入ればDコン秋に従う。流れに身を任せてみるのも面白いかも。じっくり探ってみよう。


27cm

ヤマメ26cm


24cm

28cm


● 使用タックル

ロッド スミス インターボロン TRBX-C57
リール リベルトピクシー左(IOSオイル・AVAIL)
ライン 山豊テグス アディクトフロロ4lb
ルアー Dコンタクト秋
ニーパッド ハッチ XTAK200デザートTAN
その他 熊避け鈴、熊避けスプレー。



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