高木 歩

ショップでの勤務経験を生かした豊富な知識を併せ持つフライフィッシャー。

トラウトの魅力にとりつかれ栃木県に移住。現在は那珂川水系・鬼怒川水系を中心に活動中



- 「渓流に行ってきました」 -


 明日の釣行予定を考えていてふと思った。今年は山に入っていない…というわけで渓流釣行が決定した。場所は箒川支流のかなりポピュラーな渓流である。

 確かこの渓流に入ったのは、今から15年程前が最後だったと記憶している。その時は自宅から車で2時間かけて釣行したが、今現在この支流は自宅から車で10分強の所にある。
 当時からこの渓流は人気があり、釣り人が絶える日が無いほど賑やかな川であったが、それは今でも変わらない。当時は那珂川本流や鬼怒川本流の朝と夕の合間によく入渓していた。人気ポイントだけに数は出ないが、渓の規模の割に魚体のコンディションが魅力で良く入渓していた。

 ほとんどの場合魚止めのダム下まで行き、コンクリートの小さな淵で、悠々と泳ぐ尺オーバーのヤマメやイワナに、全く相手にされないままこの川を後にしていた。今いったいあのダム下はどうなっているのだろう?かってな想像が膨らみ、頭の中で巨大な渓魚がライズしている場面を想像しながらポイントへ向かった。

 現着AM8:00 以前とほとんど変わっていない車止で支度を始める。どうやら先行者はいないようだ。この時期はダムより上流に入る釣り人が多いのである。
 入渓点からしばらく遡行し、雰囲気の良い場所から#10那珂マダラパラシュートを流し始めた。すぐに小型のヤマメがフライに飛び出したが、フライが大きいためフッキングしなかった。これで良いのである。

 軽快にポイントをたたいて行くと、小型のヤマメが飽きない程度に飛び出し、それに混ざって良型がフライにアタックするが、フッキングしないのでフライを交換することにした。


 相変わらず私のドライフライボックスは寂しい…。ようやくティペットに結んだのは、10年程前に巻いた#14のムネアカオオアリパラシュートだ。このフライに交換してすぐに25cmをキャッチした。往年のこの川ならではの魚体であった。

 フライを交換すると20〜23cmが連続してヒットしてきた。「やはり夏はテレストリアルだな」などと思いながらフォルスキャストしていたら、頭上の木にフライが引っかかりアントを無くしてしまった。私のボックスにアントはもう無い…


 仕方なく元の那珂マダラを結び釣り上がると、アントと同じペースで反応があるものの、フライサイズがでかいのでフッキングしない…


 そうこうしているうちに水量が少なくなり反応も少なくなったので、一気にダム下まで遡行した…?
 そこには昔の面影は無く、コンクリートの小さな淵は土砂で埋まり、水は淀み、巨大な渓魚どころか魚影さえ確認することはできなかった。原因が今年の水量不足であれば今後期待もできるのだが…。

 足取り重く、ダム下を後にしようと振り返ると、さっき通ったばかりの石の上で、一匹のヒキガエルが私の見ていた淀んだ水溜りをじっと見つめていた。



使用タックル

ロッド MGS−802
リール LT−1TR
リーダー 5X
ティペット 6X
フライ #10那珂マダラパラシュート #14ムネアカオオアリパラシュート



[ 戻る ]


(C) Copyright, 2005 SMITH LTD. All rights reserved.