吉川 雄介

湘南方面・東京湾を中心に活動中のシーバスアングラー。
週間つりニュース APC としても活躍。

アツギ・ミュージアム特別企画 ショアでのシーバスフィッシングガイドを実施中
http://www.atsugi-museum.com/



《 千葉県市原市養老川河口で狙うウェーディングシーバス 》


 12月に入り、千葉県市原市の養老川河口でスズキクラスがコンスタントにヒットしている。時合いはフッコクラスの群れが去った後に訪れる傾向があり、ヒットチャンスは干潮のソコリ前後に集中している模様。
 但し、大型の着き場を探し出すことはもちろんのこと、定位するレンジを見極める必要があり、表層を意識したトレースだけでは、フッコクラスですらヒットに至らない場合もある。

 ここでは、スプーンのみでスズキクラス4連発となった、12月1日(月)の実釣模様を報告したい。


 この日は大潮後の中潮で干潮が午前1時頃。下げ7分の午後10時半過ぎに河口部左岸側の岸壁に設置されたハシゴからエントリーし、一級ポイントとして人気・実績がある右岸側の排水口前に単独で向かった。

 ちなみに、入水できる潮回りは大潮〜中潮の干潮付近で、エントリーする際の目安はタイドグラフで潮位70cm前後から。河口部中央に広大なサンドバーが露出し、天候と海況が安定した状況下での釣りが鉄則となる。
 尚、ハシゴを降りてサンドバーへ渡る区間は7メートルほどで、ハシゴの段数を上から数えて17段目が露出している状態で水深は膝程度。16段目で腰付近で、15段目だとフローティングベストを持ち上げて渡る感じになる。

 さて、河川内では流心部と、流心部の手前に存在するブレイクが狙い目で、ポイント的には排水口から東電のタンク前にかけてがヒット率が高い。毎晩、排水口からは滝のように流れ落ちているため、その流れがヨレて反転を描くようなスポットも一級になる。

 当日はイチ押しの排水口前にポジションを取れたものの、海側から吹き付ける北西風8mで、ミノーやシンキングペンシルが流心まで届かない。流れの筋も出ておらず、風に押された表層の流れの向きは上流側へ逆流状態となっていた。
 当然、このような状況下では、できるだけ風を背負う向きでアップクロスキャストがしやすい。排水口の流れ込み周辺を狙うのであれば、逆に排水口より下流側にポジションを取るのがベストになる。

養老川河口部、右岸側の様子

※ 4つある東電のタンク前や、そのやや上流側にある排水口前が好ポイント。写真は満潮時。干潮付近は河口部中央に広大な干潟(サンドバー)が露出する。



スズキクラス4連発!!となったスプーン
 到着時は理想のポジションに先釣者が2人居て私は不利に思えてしまったが、得意の本流用トラウトスプーンを使用することによってポジション、飛距離などは全て解消できた。

 ちなみに、スプーンにたどり着くまではサラナ95、110F→ウルム115LLS(13.9g)→カクーンシーバス(17.5g)→ベイブル(14g)のローテーションで飛距離と操作性の面では、やはり強風時はバイブレーションのベイブルがベストに近かった。
 但し、潮位が低くなりかけていた時間帯だけに、デッドスローでただ巻くとどうしてもボトムスレスレ、もしくはボトムノックしてしまうことがあり、レンジキープさせる面で不向きと思えたのである。

※ 上がピュア18g、下がバッハスペシャル18g。フックはピュア18gにST-46#2、バッハスペシャル18gにST-46#3

 そこで、レンジキープとデッドスローの巻き方に優れたバッハスペシャル18g(SFPYカラー)をチョイスしたのだが、風に逆らうように流心部にキャストしていくと、ミノーなどでは把握できなかった流れの向きが違う層がわかるようになる。


 具体的には水面下40〜50cmまでの表層が波っ気をともないながら上流側へ流れ、その下の層が海側へ向いていたのである。よって、流心部や流れ込みの中に着水後、やや沈め気味に巻き始めるとスプーンは確実に下流側から戻ってくるようになり、排水口よりやや下流側のブレイクライン上や、流れがヨレてるスポット上もトレース可能となった。

 結果はスプーンで狙いだして10分後、ブレイクが存在する水深2mラインの中層付近でコツッという大型特有のバイト。エラ洗いさせないようにロッドを寝かせて誘導し、重々しいファイトを味わいながらサンドバーへズリ上げた。サイズはなんと87cmのランカーで、フックは下アゴにガッチリフッキング。重さはジャスト5kgで、しばし余韻に浸ってしまった。

サイズは87cm。

※ 尾ビレも砂で隠れてしまい、写真も雨で綺麗に撮れていませんが・・・。ちなみに右上のカードは地元釣具店のシーバスフォトコンテスト。このサイズなら上位3位内に入るでしょう。



87cmの次は、この写真の72cmがヒット。
 しかし、この日は狙うレンジが完璧にハマっていたらしい・・・。その後もチェンジしたピュア18g(GYR)に72cmがヒットし、同スプーンの両面ゴールドでも65cm級がヒット。この魚はサンドバーへ誘導途中でバレてしまったが、午前0時半過ぎのソコリ前には同カラーに78、70cmが立て続けてヒット。

 改めてスプーンの効果を実感したとともに、狙うレンジの違いが先釣者と勝敗を分けたと確信した。

※ スプーンはピュア18g(GYR)で、流心より手前のブレイク付近でヒット。


70cm。ピュア18g(ゴールド)にググッ。

干潮のソコリ前にヒットした78cmと70cm。

※ 計4尾の内、一番小さいサイズでしたが、ファイトは一番重々しかったです。この体高のある魚体は見事です。

※ この日は雨が激しかったため、ヒット直後に撮影がしにくかったのが唯一の悩み。撮影は実釣終了後にパチリ。


 では一体どのレンジにシーバスが着いていたかというと、流れの向きが異なる潮の境目付近で、ルアーをトレースさせている場所の水深によっては表層に近かったり中層にもなったりしたというわけである。
 実はこの2枚潮のような状況下において、シーバスは流れの向きが違う水面付近に出にくいと私なりに推測しており、実際この日もシーバスのボイルはもちろん、水面付近を群れるイナッ子の姿やジャンプするボラの姿ですら無かった。

 よってシーバスは下げの効いた流れの中に定位しているだろうと判断したのだが、この温排水口がある養老川河口では流れの向きの違い以外に水の温度差によっても狙うレンジが微妙に変わってくるので注意したい。過去のヒット経験では、温排水の暖かい流れの層と川の水の冷たい層のちょうど境目付近に定位していることが多い。

 尚、狙うレンジがシビアになるパターンは、二枚潮だったり時合いが過ぎ去った後など。また、波っ気があるような日もレンジは下がる傾向にあるのでバイブレーションやスプーンなどを使用して幅広いレンジを探ってみて欲しい。ちなみにスズキクラスほど一級スポットに着く傾向があり、このフィールドではやはりブレイクが狙い目。大型が居ることによってブレイクに着けないセイゴ〜フッコクラスが流心部で回遊しながら捕食している感じになる。


 いずれにせよ養老川河口部におけるヒットの8割以上が13〜24gのスプーンにて。その効果は2月にヒットさせた93cmでもお分かり頂けるはずで、とにかく良く釣れる。ぜひ試してみて頂きたい。


■ 京葉道蘇我IC〜R16を木更津方面へ進み、養老大橋東交差点を右折。1キロほど直進した右側に駐車スペース有り。


● 使用タックル

ロッド ブローショットエクストリーム BEX-88DW Dart winder 88
リール シマノ 07'ステラC3000
ライン 山豊テグス SWスーパーPE16LB(1.2号)
リーダー 山豊テグス スーパーショックリーダー ナイロン 25lb(70cm)
スナップ スミス クロスロックスナップ#1
ノット SFノット
ヒットルアー ピュア18g GYR、ゴールド ※フックはカルティバST-46#2
バッハスペシャルジャパンバージョン18g SFPY ※フックはカルティバST-46#3



[ 戻る ]


(C) Copyright, 2008 SMITH LTD. All rights reserved.