猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 アカメ・ジャパンレコードへの道・4 》


 久々の一匹を釣り上げて、嬉しさの余韻に浸っている暇はありません。アカメは基本的には大小あれど群れでいる魚なんで、連日もしくは近日中に次の群れなり、魚なりが入ってくる可能性は高いのです。

 ほんじゃま、たたみ掛けろってことで次の日も釣行しました。

この日のタックル:自宅撮影ですみません!


 この日はいつも行くエリアの雰囲気もさらによくなっており、魚の気配はムンムンでした。地元の知り合いの方も来られており、「今日は絶対ええで」とおっしゃっていたので時間を合わせて、その方と二人でエリアに入りました。アカメタイムまではまだ少し時間があるので、激シャローのスズキポイントでスズキを狙うと、直ぐにヒット!!

 水深が膝ほどもない馬の背のような場所でドリフト気味のシャロープラグ(他社さんのプラグですが・・・)にガバッ!と出ました。まあまあの型ではありますが、青物をも屈服させるサーフッェサーの相手ではありません。全く抵抗する隙さえ与えず、ランディング。75cm位かな。



 さてそろそろ時間なので、昨晩アカメを釣ったエリアへ移動。地元の方と振り始めました。程なくすると、潮下から「バコン!バコーン!!」っと爆発的吸引の重低音が響いてきました。地元のNkさんが「おおーい!入ってきたぞ〜!!」、僕が「デカそうですね〜!」と言うと、「多分20kg以上はあるぞ、こいつらは!」。さすがに緊張して膝がカクカクしてきました。

 20kgオーバーを掛けるチャンスだ・・・ただちょっと気になるのはアカメが定点捕食に移るまでにもどんどん捕食しながら、潮下から上がってきている事。よく見ると、ベイトの動きに合わせてずっと捕食しながら動いているのです(水面上から伺えるだけの事ですが・・)。

 なにぶん捕食の様子が見えてなければ、無心にルアーを狙った場所へ通せるとは思うのですが、月夜に照らされた水面が所々で直径30〜50cmほど、凄まじい水中バキュームで陥没している様を見せつけられると、どうしてもその度そちらに心が動いてしまいキャストもブレれば、キャストしてしまう場所も分散するので、アカメの鼻面を通って、ルアーを餌だと認知してくれる確率が下がります。しかし・・・分かっちゃいるけど止められない、とはこのことです。まだまだ心が弱い・・いや、そんな状態でも食わせられる技術がないだけか・・・修行が足りませんね。


 そんなこんなしていると、一際大きなボイルの起こる場所を攻めていたNkさんにヒット!デカイ!!ゴツめのタックルでドラグは緩めのセッティングながら、その抵抗から沖で水しぶきが上がります。「25kgくらいあるかも!いや・・・でも退く(針が外れる)かもしれん!!」と、その瞬間、Nkさんの竿から張力が消えました。

 残念!針はずれ。18cmミノーに付けられたゴン太フックが伸びています・・・スゲー力だ・・・アカメはこれがあるから、なかなか難しいのです。口の中や鰓下の柔らかい部分に針が掛かれば、そうそう伸ばされたり針外れすることはないのですが、口の周りに針が掛かったときは、針の太さ、タックルの強さに関わらず針を伸ばされます(相手がデカければです)。



 僕は個人的に一度アカメの全身骨格標本を作製したことがあるのですが、他の魚の頭部の大きさとその相対的な筋肉量と比べると、アカメの頭部の付け根から口部上端へ延びる筋肉や頬っぺたの筋肉量がものすごく多いことを知りました。これらは口をあけるときに上顎を引き上げる筋肉と、口を閉じるときに下顎を引き上げる筋肉です。

 口の先端から鰓までの大きさや容積、筋肉量に対する、小さめの口。これを開閉する時に、猛烈な口腔内の内圧が発生し、あの凄まじい吸引が起こっているのではないのかと、僕は思っています。そしてのその強烈なパワーに負けない強靭な顎の骨格。

 これらを強烈なヘッドシェイクと一緒に駆使すれば、奴らがただ口をパクパクしただけで、口の上下に引っかかった針は簡単にブチ伸びるし、強烈な吸引をした瞬間、タイミングよくトリプルフックが口骨に挟まれたらば、ペッチャンコになるのも分かる気がします(どうやったらこんなにグニョグニョになるの?と思えるほどです)。


 その後、ボイルはあるものの、なかなかルアーを食ってくれない時間がダラダラとすぎ、一旦ボイルがやみました。「もう帰りますか?」と話をしていると、また潮下のほうでボイルが始まりました。今晩のラストチャンスです!
 潮下に下り、今度は完全にボイル狙いです。ボイルした奴を狙うのではなくて、そいつに追従してる取り巻き野郎どもを狙うつもりです。

 まあ、正確でハッキリしたことはわかりませんが、続けて2回のボイルが起こることが多く、時間を置かずに連続でボイルする時は、たぶん一匹目がバイトし損なった、もしくはそれで怯んだベイトを2匹目が食うという感じで、時間差があるときはもしかすると、単独で食い損ねたベイトにもう一度アタックしているのかもしれません。

 どちらにしろ、素早く、そして正確なキャストが求められます。2mズレたら食いません。この日はいい具合に月夜だったので、アキュラシーに関しては何とかクリアできます。あとはタイミング。


 目の前をボイルする群れが通過していきます。運がいい事に、僕の立ち位置から約10mのところで定位捕食する奴(奴ら?)が現れました。他は全部数十m以上先でした。ルアーはアカメのボイルによって水面で瀕死、もしくはビビッてどうしようもなくなってるベイトを演出するためにシャローミノーを選択しました。

 ボイルを待って・・・一回目失敗・・2回目失敗(ヘタッピ!!)・・・・・7回目、ボイルの波紋のど真ん中にルアーが着水したと同時に「バコーン!!」と吸引バイト!


 「キター!!」ドラグが滑ると同時に、ジャンプ!!これまた大してデカくないけどアカメ!!ボイルもそんなにデカくなかったんで、まあ納得です。

 15mくらいドラグが出てから、奴が少し止まったのですぐ反撃!ドラグをゴリっと締めて寄せる!奴が走るときは竿を前に倒してラインを出し、止まれば直ぐに竿を立ててポンピング。ドラグを締め気味のファイト時は、この竿の上下だけでもラインの出方をコントロール出来ます。竿を真っ直ぐにすれば、ガイドを擦る抵抗が減るのでラインが出やすいですし、止めて反撃したいときは竿を立てれば摩擦でドラグが滑らなくなります。小さい相手に短時間で勝負をつけるときには有効です。
 またデカイ相手が近くでジャンプしたとき、竿を魚に対して一直線にすることで、その着水の衝撃によるラインブレイクにも対処できます。よく、ターポンのフライフィッシングでやってますよね?あれです。

 数分の楽しいやり取りで、観念したのはこの前よりもちょっと大きくなった88cm。今回はNkさんの協力により、無事ランディング。



 今回のはちょっとスリムですが、スリムなりにスマートさがカッチョいいアカメさんでした。今回の魚はボイル撃ちという、コンスタントに釣るにはあまり参考にならない釣り方で釣れてしまったので、前回の釣りを検証できるものではありませんが、初めての体験だったので良しとしましょう。

 サイズも徐々に上がってきているので、ゆっくりサイズアップしたいものです。


● 使用タックル

ロッド サーフェッサー98
リール ツインパワー5000PG
ライン シールズワン12lb,シーガー8号+12号
ルアー 他社製シャローミノー



[ 戻る ]


(C) Copyright, 2008 SMITH LTD. All rights reserved.